社会秩序の理論 (GEC 2018)

自然科学における複雑性科学は自己組織性、カオスなどの概念に代表される物理学の一分野で、90年代から社会学、政治学、教育学、経営学など社会科学の多様な分野に影響を与えてきた。社会学ではそれは複雑性理論と呼ばれている。この授業は複雑性理論の立場から心と社会の秩序を原理的なレベルで考察する。理論社会学ではかつて社会システム論が中心的な理論と目されていた。しかしグローバル化に伴う社会の流動化に伴い。より柔軟な観点が求められている。本講義は複雑性理論にもとづく場の概念を提案し、社会秩序を構造より過程の観点から考える。この講義と関係が深い理論は、上記の複雑性理論のほかに、関係性の社会学、ウェーバーの理解社会学、現象学的社会学などである。この授業では理論的な思考が求められるので、それにある程度慣れている必要がある。社会学、哲学などの本をふだんからある程度読んでいる学生に適する。哲学や社会科学では西欧の思考が圧倒的な影響をもってきたが、その基盤である欧米語は「する」という論理にもとづいている。この講義では日本語がもつ「なる」論理を抽象化・形式化して、「なる」ことの論理を定式化し、それにもとづく心と社会の理論を構想する。

参考文献 桜井洋 2017『社会秩序の起源 − 「なる」ことの論理』 新曜社

下記をクリックするとパワーポイントがダウンロードできます。授業は2コマ連続なので、奇数回のタイトルをクリックすると2回分の内容がダウンロードされます。

09/28 01.「する」言語と「なる」言語
09/28 02.複雑性理論(1) 秩序の概念と場
10/05 03.複雑性理論(2) 自己組織性
10/05 04.複雑性理論(3) カオス的遍歴
10/12 05.社会場の概念
10/12 06.権力
10/19 07.明治維新をどのように理解するか
10/19 08.モダニティの理論
10/26 09.武士の思想構造
10/26 10.荻生徂徠と再帰性
11/09 11.「私的世界」の誕生
11/09 12.学校の発展
11/16 校務による休講
11/23 13.国体の概念
11/23 14.江戸幕府の崩壊



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